- その他
Excelでワークフロー(ActiveDirectrtyへの登録申請)
従来のExcel申請書をそのまま登録画面に採用 背景 B社では、所属変更に伴うActiv...
Excel専門|マクロ+システム開発で業務改善
業種 | |
---|---|
利用規模 | |
解決した問題 |
背景 | 営業スタイルが独特で、見積~受注の過程もパッケージソフトで対応できない。 このため、Excelによる手作業が続いていた。 |
---|---|
方針 | 複数の課の共同プロジェクトとすることで、より汎用性を高めた。 |
効果 | 要件を整理する過程で標準化できたため、他の課への転用も容易にできた。 例外事象も、空いているセルにメモ書きできる点が高評価。 |
C社は歴史のある中堅商社で、単価数十円のものから億単位のものまで、幅広く取り扱っています。
営業部隊は、販路先ごとに編成されており、必然的に販売する商品の特性が大きく異なっています。
当初ご相談があった悩みとしては、見積~受注に至る過程で、
といった事情で、パッケージソフトでうまくこなせるものがなく、現状全てExcelを使った手作業に頼っており、たまにミスが起こる、ということでした。
手がける商品によって見積の提示方法も様々であることは、経験上よくわかります。
このため、どんな相手にどんな提案をし、相手がどのような事情で再見積を依頼するか・・・といった基本的なところからヒアリングを行った上で、最小限のルールを組み合わせることで現状同等の表現ができるような方針でご提案しました。
しかし、最小限のルールとは言ってもそれなりのパターンがあったこと、商品の登録単位がまちまちであったこと等から、最低でも当初想定していた予算の倍以上かかることがわかりました。
折角解決の目処が立ちそうだったのに、早速行き詰まってしまいました。
情報システムの場合、ほとんどが人件費で構成されるため、安易に値引きを行うとすぐに赤字に転落してしまうか、コストを下げようとして品質まで下げてしまうかのいずれかとなりがちです。
それでは本末転倒なので、他の方策を探りながら雑談をしている中で、実は他の課(同じ営業)でも似たような課題を抱えていることが見えてきました。
そこで、その場で何名かに立ち会って貰い、「最小限のルールの組合わせで見積を表現する」コンセプトを説明したところ、賛同する人が3名現れました。
それならと、4つの課共通で使える様に枠を広げて、4課共同のプロジェクト(当然予算も共同)にしてはどうかと提案したところ、すぐに持ち帰り検討いただき、Goサインを得られました。
口で言うだけなら簡単ですが、情報システムに落とし込むためには、厳密にケース分類・ルールの策定が必要になります。
早速困ったのが、従来それぞれがExcelで管理していた商品台帳の取り扱いです。
先の単価見積用の台帳では、同じ商品でも10個まで、50個まで、100個まで・・・のように行が分かれていますし、別の課の「ソリューション販売」では、商品そのものの他に設定費用などが別にかかり、これは商品ではないので、台帳には含まれていません。
こうしたExcelシートの分析と、担当者へのヒアリングを繰り返す中で、「全部入りで枠を作り、必要な列にのみ入れる」方針としました。
他にも、顧客の台帳の管理方法など、初めてシステム化するにあたり、決めるべき事が意外と多く、実は予定よりも要件をまとめる時間が倍ほどかかってしまいました。
ところが、要件を十分に整理できたこともあり、商品・顧客の台帳は思いの外汎用性を確保でき、スムーズに移行(古いデータの入れ直し)が進行しました。
その間平行して動くしくみ(システム)を開発しましたが、全般的に標準化できたことから、ロジック化すべき対象を見込みより減らすことができました。
結果的に、着手~開発完了までに要した期間は、当初の見込み通りで済んだのです。
こうして「最小限の表現」を標準化したことで、流儀の異なる他の課の取扱商品についても、商品台帳への登録方法を工夫する、といった解釈変更で、実は使えることが分かりました。
最初に標準化を徹底したメリットが、こうした点で活かされ、結果として1課あたりのコスト負担も抑えられ、課相互のデータの融通もできるといった思いがけないメリットも生じました。
もちろん、Excelでシステム化したことで、例外的な事象は空いている横のセルに追記するといった柔軟な使い方が現場の指示を集めたことは、言うまでもありません。