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事例:ブラウザの操作を、Excelマクロで自動制御[2]・・・社内システムから、前月実績データを自動DL
社内基幹システム(イントラネット)から、実績データをダウンロード IEを使った機能が、IE...
Excel専門|マクロ+システム開発で業務改善
背景 | 営業先で獲得した案件は即答録~短期で承認させたい。 一方、利用者はOfficeには慣れていたが、コンピュータそのものは苦手。 |
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方針 | 利用者から見てExcelとして使えるようにする。 裏側のデータは、クラウドのデータベースに持たせる |
効果 | 登録時点でエラーチェックが行われ、リアルタイムで結果を共有することができるようになり、ビジネスのスピードアップに大きく貢献 |
L社は経営コンサルティング会社として急成長しており、急激に社員数も増えています。とはいえ、まだ若い会社なので、自社でサーバを運営するほどの人材もなく、今後の成長を考えると足枷になるような投資はできません。
また、コンサルティング業という特性から、社員は全国のクライアントを飛び歩いており、自社に戻ってくる機会は限られます。
コンサルタントは営業も行っており、自分で契約した案件を自分でこなしているため、できるだけすぐに内容を登録し、上長の承認を得ることが、あるべきプロジェクト管理の第一歩となります。
しかし、コンサルタントであることと、コンピュータに詳しいかどうかは別の問題であり、現実として苦手な人が多い傾向にあることから、単純な操作で直感的に利用できることが求められました。
成長が著しいので今後どこまで成長するか見えないことから、サーバ能力などが爾後足枷になると困ること、自社でサーバを運営する部門・人材がないこと、更に出張先でも登録させたいといったニーズから、必然的にクラウドサービスを活用した実装方針が固まりました。
全社員は日頃から提案資料等で、マイクロソフト社のOffice製品を使い慣れていることもあり、一般的なクラウドシステムで使われるWebブラウザ方式よりも、画面などはExcelで作る方が慣れていたため、フロントエンド(見た目の画面)=Excel、データベース=Azure Database(旧:SQL Azure)の構成に決まりました。
利用者からは、普段通りExcelを使っている様に感じられますが、実際のデータの格納は、Azure上のデータベースに対して行われています。
これなら、従前数百万円かかっていたデータベースの初期費用(導入費用)がなくなり、月額数千円の利用料だけで済むようになります。
通常、Excelでアプリケーションを作ると、バージョンアップ時の配布方法が課題となります。本システムでは、アプリケーション本体もクラウドサービスを利用することで、配布そのものを不要としています。具体的には、Dropboxのサービスを使う事で、アプリケーションとして使うマクロ入りExcelファイルが常に最新状態に維持されます。L社では、ついでに請求書などもDropboxで社内共有しています。
また、データは全てクラウドデータベースに送ってしまうので、利用社側のコンピュータにはデータが残りません。全国を飛び回るコンサルタントが、コンピュータセキュリティを深く意識せずとも、データの盗難等から未然に守ってくれるしくみといえるでしょう。
更に、全ての機能がExcelで作られていることで、コピペなどのExcel操作がほぼそのまま使えるため、利用者にとってデータベースシステムであるという意識を不要とすることに成功しました。
当然、販売管理システムとして必要な機能は網羅しており、月末一括請求書発行、一部入金などに対応した入金消込処理、さらにコンサルタントごとの成績一覧などのレポートも充実しています。
従前のやり方だと、受注した内容をExcelで作った指定様式に記入し、メールにより上長へ送付、この承認/不承認の結果もメールで伝え、最終的にプロジェクト全体を管理する別のExcelシートに転記・・・といった具合で、人手による転記が繰り返されていました。当然転記ミスも発生しますし、なんと言っても処理に時間がかかります。
今回、見た目や使い勝手はExcelのまま活用しつつ、クラウド型データベースシステムにしたことで、登録時点でエラーチェックが行われ、リアルタイムで結果を共有することができるようになり、ビジネスのスピードアップに大きく貢献することとなりました。