事例紹介

担当者不在、Excelマクロの引き継ぎ支援事例
~ ドキュメント化・新標準化策定 ~

業種
利用規模
解決した問題
背景 社内作成Excelが余りに高度で、後継者を選ぶ状態。
作成者は70代で、そろそろ交代が必要。
方針 社員に限らず、誰でも引き継げるよう、見える化(ドキュメント化)を図る
実際の対応 週1日ずつSEが通って業務に張り付き、俯瞰的な視点からドキュメント類を作成。
一定の知識があれば、すぐに引き継げる様な「見える化」を図った。

あまりに高度で、後継者が育たないExcelシステム

業務はほぼ自動化済

元システム部長がこつこつ開発

H社はわずか30名弱という少人数で、全国の代理店を使った金融商品の販売を行っています。

免許事業ということもあり、販売に当たっては契約成立までの記録を正確に残す、契約条件を明確にするといった条件を満たさなくてはいけませんが、H社はすでにほぼ自動化され、今日入ったアルバイト社員が、次の日には一人前の仕事がこなせる状況を実現していました。

それは、元システム部長経験者が創業者の1人として加わり、創業以来10年近くに渡ってこつこつと自動化を進めてきたからでした。

 

気がつけば、70代

創業したのは、主要メンバーがそれまで努めていた大手金融機関で定年を迎えるにあたり、新しい会社を立ち上げた約10年前に遡ります。

それぞれの得意分野を活かして、極めて少人数で商品の開発・マーケティング・販売・システム化・・・までこなしていたのです。

ここ数年は新しく雇った社員も増え、業績も安定しています。

ただ一つ気がかりなのは、創業メンバーが全員70代を迎え、そろそろ後継者へのバトンタッチを具体化しなければならないことでした。

特にシステム化については、内容が余りに高度に洗練されているため、一般社員が引継ぐのは事実上不可能と思われました。

 

引継ぐ対象を選定

理想的には、今いる社員の中から後継者を選べれば良いのですが、継続的にメンテナンスをし続ける必要があり、何より経営全体を理解しながら全体最適化を図れる人材が求められていたことから、早い段階で外部人材に委ねる方針となりました。

この「外部人材」を中途入社とするかアウトソーシングにするかの結論が出る前でしたが、「現状どうなっているかの棚卸しが必要」という点については、全員が一致するところとなりました。

 

マクロの分析 + ビジネスモデルの分析

多数のツール群からなる、バッチシステムを分析

まずは見える化から着手

当社に相談いただいたのは、引継ぎをどうするかのタイミングで、属人化を避けるためにも当社専属で引き受けるのではなく、誰でも引き継げる状態にすることを提言した結果、まずは現状の「見える化」からスタートすることになりました。

とはいえ、膨大なプログラムファイルを順次組み合わせて実行する「バッチ型モデル」だったこともあり、どんな単位で何をしているかを整理するところから始めることになりました。

「バッチ型モデル」とは、トリガーを引いたら一定の手順でまとまった作業をこなす方式で、「1セルに入力したら、すぐに計算結果が帰ってくる」Excelのような処理方法は「リアルタイム型モデル」と言われます。

最近のシステムは、ほぼ「リアルタイム型」になっているので、若いエンジニアには難解です。これを「JOBフロー」という俯瞰的な資料からはじめ、細部に落とし込むように見える化することで、世代を超えて理解できるようにする必要があったのです。

 

ビジネスモデルの理解が必須

現状のシステムがどうなっているかの見える化目処は立ちましたが、そもそも「どうしてこんな構成になっているか」を理解しておかないと、将来の拡張性に影響が出かねません。

そこで、週1回ずつ専任の担当者を現場に向かわせて、全体でどのようなことをやっているか、どんな必然性があるかを観察しながらその場で質問~記録するようにし、3ヶ月かけて徐々に業務の理解を深めていきました。

この結果、ようやく現システムの全体像と、業務手順などに変更があった場合にどうすべきかの判断ができるようになってきました。

一旦はこれをベースに手順書を作成し、次の世代へのバトンタッチはこの手順書をUpdateしながら進めることとなりました。

ExcelシステムのJOBフロー図