事例紹介

使い慣れたExcelで、症例登録・集計の事例( Pha.3) ~ 大学でも続々採用 ~

背景 新薬の開発には症例登録が必要だが、医師にとっては負担になる。
方針 医師自身の研究開発に役立つデータを提供することで、医師にも役立つシステムに。
効果 使い勝手の良さと集計の自由度が評価され、その後全国の大学病院にて採用。

臨床試験 症例登録集計システム

Excelだからできた、負担のない症例登録

業務の背景

製薬会社A社は、自社で開発中の新薬の開発が最終段階を迎えていることから、効率的な臨床試験を行う必要がありました。
臨床試験とは、元々動物実験などで効果を試していたものが、実際に人に適用して効果が出るのかどうかを、「A.試薬を与えたグループ」「B.ダミー薬を与えたグループ」「C.何も与えなかったグループ」に分けて前後を比較し、Aだけに顕著な効果があることを示すものです。
最終的には全データを集計して統計的な加工を行った後、厚労省に認可申請をしなくてはいけません。

ちなみに、承認前に人を対象に行う治験をフェーズ3と言います。

 

医師が負担になる症例登録

そのためには、病院の現場で使ってもらい、詳細を記録してもらう必要があります。
しかし、医師の本来の仕事は患者を診ることであり、結果を詳細に記録することにはなかなか時間を割いて貰えません。

 

「医師にとって役立つ」作戦

そこで、協力してくれる医師が登録した症例を本部(A社)で集計し、その結果を全員に配布することで、各医師の研究に役立ててもらう作戦としました。
エントリーしてもらった医師には、Webから患者情報のみ初期登録してもらい、以後は使い慣れたExcelによる登録シートを使って、患者番号のみで管理が可能です。
このExcelを使ったシステムは、

  • 記入に必要な項目のみ表示(例:女性を選ばないと妊娠を回答する欄が表示されない)
  • 印刷も可能なレイアウト(資料として紙管理が主流)
  • 集計用データの提出は、自動的にA社のサーバにUpload
  • 集計結果の配信は、A社側のツール(これもExcelで一覧化)で自動化

といった特長を持っており、PCが苦手な医師を中心に、大好評でした。
もちろん、この薬品も厚労省での審査も無事通過し、今では多くの患者に適用されています。

Excelならではの特長を活かした症例登録~集計システム

 

嬉しい誤算(大学病院の医師が横展開)

研究用のデータを提供する、という作戦が奏功したためか、あるいは必要な項目だけが表示される挙動が使いやすかったためか、その後臨床試験に協力してくれた少なからぬ大学病院の医師が、自分の研究室でも使いたいとのことで、同様のしくみが採用されました(当社の取引先に大学の医学部が多いのは、このためです)。
各研究室での利用目的は様々ですが、だからこそExcelで好き勝手に様式を決められる自由度が、研究開発に向いていたようです。