道具としてのExcel活用
†Excelとデータベースの組み合わせでできること
Excel+データベースのメリット
Excelとデータベースを組み合わせることで、ビジネスの効率化を飛躍的に向上させることができます。以下に、その具体的なメリットと活用事例を解説します。
1. 大規模データの管理・分析
Excelは直感的に操作ができ、多くのビジネスマンが最低限利用できるスキルを持っています。
このExcelに、データベースに蓄積された大量のデータを引用して視覚化したり、データベース側で複雑な処理を行ったりすることができます。
2. 活用事例
当社が手がけた中でも、以下の様な事例が数多くあります。
- 売上データ: 月ごとの売上推移をグラフ化し、売上目標との比較分析を行う。
- 顧客情報 : 過去の取引データをデータベースに登録し、顧客属性に基づいた様々な条件でExcelから検索~取得してセグメント化を行い、ターゲット別のマーケティング戦略を立てる。
- 売上管理 : 当日の売上データをExcelで集計~レポート作成し、結果を在庫管理システムのデータベースに登録し、在庫を引き去る。
- 在庫管理 : 実在庫を検品してExcelに登録後、目視検査を行い、結果をデータベースに登録する。
- 経理事務 : 発生した取引をExcel上で確認後、データベースに登録。その後は転記せず、条件によりExcel上に呼び出して請求業務などに再利用する。
3. 業務の自動化
Excelのマクロ(VBA)とデータベースを連携させることで、定型的な作業を自動化できます。
- レポート作成: 定期的なレポート作成を自動化し、人的ミスを防止する。
- データ入力: 日々発生するデータを自動的にデータベースに登録できるようにすることで、手間と入力エラーを撲滅する。
- 会計処理: 請求書を出す→売掛金を立てる、といった一連の流れを、データベース側で一元化して処理する。
4. データ連携による情報共有
複数のシステムとの連携: Excelをハブとして、異なるシステムに分散しているデータを統合し、一元管理できます。
- CRMとの連携: 顧客情報を一元管理し、営業活動の効率化を図る。
- ERPとの連携: 大量の商品マスタの更新を、Excelシート上に展開してフィルタで絞り込みながらまとめて更新し、結果をERPに返す。
- 基幹システム:大抵の基幹システムは、csvによる出力が可能なため、Excelでの処理が容易です。人が目で見て確認するような作業なら、結果をcsv保存して、基幹システムのデータベースに戻せます。
5. 高度な分析
ピボットテーブル: データベースのデータをピボットテーブルで集計し、多角的な分析を行うことができます。
VLOOKUP関数: 複数のテーブルから必要なデータを抽出することができます。
Power Query: データのクエリと変換を効率化し、高度な分析を可能にします。
6. 活用のための留意事項
マクロ(VBA)の開発: より高度なカスタマイズが必要な場合は、VBAでシステムを開発することができます。
Excelとデータベースを組み合わせる際、次の点について留意しましょう。
- データベースの種類: Access、SQL Server、MySQLなど、様々なデータベースが利用できます。データベースにより接続方法や運用方法、コストなどが異なるので、目的に応じたデータベースを選択することが肝要です。
- 接続方法 : ODBCやExcelのデータ接続機能を利用して、Excelとデータベースを接続します。運用に手間をかけたくない場合は、ODBC以外の接続方法を選択します。
- セキュリティ: 機密性の高いデータの場合、アクセスコントロールを考慮します。利用頻度が高い場合は、可用性への考慮として、例えばバックアップ対策などを考慮しておく必要があります。
- データベースの設計: データベースシステムでは、一般のExcelマクロに比べて設計が重要です。適切な設計を行わないと、データの検索や更新が遅くなってしまいます。
まとめ
Excelとデータベースを組み合わせることで、ビジネスの様々な場面で活用できることがおわかり戴けたと思います。
大規模データを高速で処理できることから、従来以上に自動化できる業務の範囲が広がる他、様々なサブシステムの間の橋渡し役にもなります。
当社においで戴ければ、多数のデータベース活用システムのデモをご覧戴けます。また、一部はTV会議でもご覧いただけます。ご希望の方は、お気軽にお問合せください。