RPA + Excel の活用例（営業部門）
RPAとExcelの組み合わせによる、業務改善例
前月の実績ファイルを、ダウンロードするのが大変
Y社の営業統括部では、翌月以降の売上予測を各営業マンに立てさせた上で、月末には全国の営業拠点の売り上げデータを社内システムから回収し、予実（予算～実績）比較を行っています。
ここで問題となるのは、社内システムの構造上、
- 営業拠点単位でなければファイルをダウンロードできない
- 商品種別ごとでなければ、ファイルをダウンロードできない
という事情があり、従来は何度も設定を変えながら数百種類の売上実績ファイル（csv）をダウンロードしていました。
従来のExcelによる予実管理はそのままに、Power Automateでダウンロードを自動化
社内システムは、ブラウザ上で動作する、いわゆる「Webアプリケーション」でできています。
このため、通常のExcelマクロからでは、様々な条件設定の制御がうまくいかず、自動化のネックとなっていました。
そこで、Webブラウザの操作が得意なMicrosoftのRPA「Power Automate」を使ってダウンロード作業を設定に沿って自動的に行える様にし、毎月一定日になると1箇所のフォルダに全てのCSVファイルを自動的にDLするようにしました。
その後の実績データ取込は、予算と比較するために商品（種別）ごとに並べる必要があったため、Excelマクロ（VBA）で集計し、該当箇所に貼付けるしくみとしました。
全自動化 vs Excelを挟む運用
Y社の例では、Power Automateを使う事で全自動化も可能でしたが、Excelによる運用も残してあります。
こうすることで、予算を微調整したり、実績の付替（一部の売上を翌月に回す等）などの細かい「鉛筆を嘗める」運用を取り込めるからです。
効果：従来「マクロだけ」「RPAだけ」でできなかった、全行程の自動化
このように、MicrosoftのRPA、Power Automate とExcelマクロを組み合わせることで、全自動化ではできない「途中で人が手を加える」といった柔軟な運用が可能です。
また、商品構成が変わった場合や営業エリアが変わった場合などは、Excel側の設定を変えるだけでレポートの表現を変えられるので、組織変更などの定例行事にも柔軟に対応が可能です。
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