事例紹介

システム開発のコストを抑える方法6選(番外編)
~ 「エクセルなら安くできる」は、本当?

「Excelなら、安くシステム化できる」のか?

安さの本当の理由

何と比較するか次第で印象が変わる

一般常識的には、Excelを使って何か便利ツールを作ると、嘘みたいに安く実現される、ということになっています。
しかし、何と比較してどの程度安いか、という裏付けのある話として聞くことは少数です。
例えば、ERPと呼ばれる全社規模を想定したシステムを導入すれば、数千万~数十億円のコストとなりますが、同じ事を小規模な組織で作れるわけがありませんから、「見積書と請求書を連動させたい」レベルの機能と一緒に語るべきではないでしょう。

 

一般に、Excelでやりたいことは小規模である

これまた一般論となってしまいますが、Excelで実現しようと思う動機は、「もともとExcelで試行錯誤した結果、ある程度構想がまとまって来たから」というケースが多いのです。たいてい、個人もしくは少人数の担当者間で企画されることが多いので、機能的にも限定されます。
このような小規模のシステム化の場合、他の選択肢が少ないことから、やむを得ず大規模なものと比較することになりがちですが、小規模開発を得意とするベンダーであれば、他の開発言語で同様の費用感を実現できるでしょう。
他にも、社内で作れば人件費のみ(もしくは顕在化しないので¥0認識)、フリーランスに頼めば数万円から、といった事情もあるので、Excelで作ったことだけが安さの理由とは言えなさそうです。

 

Excelでシステム化するメリデメ

「いまさらExcel」と言われつつ無くならない理由

これまで肯定されたり否定されたりを繰り返してきた「Excelによるシステム化(ツール化)」ですが、無くならないところを見ると、一定の実用性が評価されているといえます。
それは、

  • 使い慣れている人が多い(Aさんがだめなら、Bさんに聞こう)
  • 入門環境が揃っている(本屋で棚1つ丸ごと関連図書がある)
  • 過去の資産が蓄積されている(今更全部乗り換えできるの?)
  • 新人でも年配者でも使える(新たに覚える事が少ない)
  • 文字入力にも画像処理にも使える(メモ代わりから報告書まで)

・・・等々、思い当たることは多いのではないでしょうか?

 

Excelがダメとされる本当の理由

このように多くの人が便利だと思っているのに、常に「まだExcel使ってるのか」的なキャンペーンが無くなりません。
その理由として思い当たる(あくまで個人の感想ですが)のは、

  • とりあえず有名な標準ソフトを対象にすれば、目を引きやすい
  • 多くの初心者が、一定以上の使い方ができずに困っている
  • 古いのは確かだから、新しいものに乗り換えようと言いやすい
  • 主張している当事者が、Excelの機能を理解していない

・・・といった処です。

新しいサービスと比べて見よう!

それでは、具体的に「Excelにはできない」とされる「新しいツール」の機能をExcelと比べてみましょう。

  • 書類発行がボタン1つでできる → Excelでもマクロを自動記録してボタンに割り付ければ可能
  • 夜間タイマーで自動処理 → WindowsにインストールされたExcelなら、タイマー起動で処理可能
  • メールから自動取り込み → マクロ(VBA)が要りますが、Excelでもできます
  • 集計が楽にできる → 鏡シートに他のシートの集計をする程度なら、関数だけでできます
  • インターネットに一元化できる → 運用ルールの問題なので、比較する意味がない
  • セキュリティが強固 → Bookの読み取り専用パスワードは未だ破られた事がないほど強力です

Excel屋なのでExcelの肩を持ってしまうのは割り引いて見て戴くとして、「できない」とされていることの多くが、あっさりとできるのです。

 

Excelの本当のメリット

試行錯誤=現場のノウハウの塊

次々と最新サービスが出てくる中で、一方のExcelも無くならず、1986年の登場時から35年経とうとしています。
寧ろ「Excelに変わる何か新しいもの」の方が消え去っている事の方が多そうです。

これだけ長く使い続けられてきたのは、なんと言ってもTry & Error(試行錯誤)が好き勝手にできるからではないでしょうか?

いきなり正解が分からない場合でも、まず途中までやってみて、失敗したら別の方法で試してみる・・・しかも関数などの知識に比例してできる事が飛躍的に向上する、そんなところがExcelの魅力ではないでしょうか?

こうして現場の創意工夫で作られたものは、外部の第三者には到底たどり着けない、細かいノウハウの塊です。

もっと大事にすべきだと思いますが、いかがでしょうか?