事例紹介

ありがとう、Excel2010、Windows7

Office2010サポートに関する、Microsoftの公式見解

2020/10/13(米国基準)以降、Office2010のサポートが終了となります。

といっても、使えなくなるわけではなく、積極的な更新プログラムの提供がされなくなるに過ぎないので、慌てる必要はありません。

他にも、オンラインヘルプコンテンツの大半を廃止するとしていますが、すぐに消えるわけでもなく、消えてもGoogle等にキャッシュが残るので、検索できないわけではありません。

また、重大な問題が生じたときはこの限りではなく、Windows7の時も、期限を過ぎてから更新プログラムが提供されています。

但し、今後もサポートを続けると公式に案内するのは10/13までということです。

 

サポート期限が過ぎると、何がいけないか?

更新プログラムが提供されなくなると、すぐにウィルスやスパイウェアの影響を受けるかのような喧伝をする人がいますが、本当に脅威を理解しているのかは疑問です。

むしろ、Windows10のように、使用中でもお構いなしに再起動がかかるコンピュータ環境とどちらがセキュリティ上の脅威かを考えた上で判断すべきです。

実際、少なからぬ公的機関が2003以前のOffice(Excel)を今でも使っていますが、筆者の限られた情報網の範囲とはいえ、これが原因でトラブルになったという話を聞いたことがありません。

とはいえ、次の着地点を考えず、惰性で今のままがいいわけではありませんね。

 

次はどのバージョンを使うべきか?

Excel2003から2007へのバージョンアップ時には、メニューがリボン化するなどの大幅なモデルチェンジを果たしましたが、「ファイル」メニューが無くなるなど使い勝手の大きな違いから、利用者の間で大混乱を来した。また、バグが多く、頻繁に突然死を起こしたものです。大規模なセキュリティパッチが2回摘要されましたが、それでも障害が残るバージョンです。

これに対して、基本的な構造はいじらずに、ファイルメニューの復活やバグの修正、使い勝手の向上に絞ってバージョンアップしたのがExcel2010でした。

このため、Excel2010は非常に安定した動作が可能で、主たる機能のみの利用が中心である大多数の利用者にとっては、理想的なExcelとも言えました。かくいう筆者も、10年以上Excel2010をメインで使っており、いろいろな意味でお世話になりました、と感謝の気持ちで一杯です。

これを使う選択肢が消えるとなると、消去法的にExcel2019(Microsoft365)を使う事になりそうです。

というのも、Excel2010の後継であるExcel2013は2007同様に、見えないところが大幅にモデルチェンジされており、障害も少なくありません。その改訂晩であるExcel2016に至っては、多くの機能が廃止/置換されてしまったため、互換性に少なからぬ影響あります(意外な機能が使えなくなっています)。

こうした事情から、社内の標準化などの縛りがなければ、一番安定しているExcel(Office)2019を使うのが無難と言えます。

Excel2010などの、古いバージョンを使っているとどうなる?

ところで、Excelを専門で取り扱ってきた当社には未だに、「Excel2000以降で動かせるようにして欲しい」といった相談があります。このため、当社の開発環境では、Excel97(+Windows98)から動かせるようにしてあります。

古いバージョンのWindowsやOffice(主にExcelですが)を使っていると、即まずいことになるのであれば、かれこれ20年近くこうした運用を続けてきた当社は、当の昔に世界中のハッカーから攻撃の的となっているはずですが、幸いに今のところそうした兆候は見られません。もっとも、今更古いExcel2000用に攻撃手段を開発するような、暇なハッカーもいないと思いますが・・・。

もちろん、新たにインストールした場合は、それ以降に発表された更新プログラムの提供もないので、初期バージョンのまま使うしかないなど、不便はあります。

一方で、最新環境の様にあらゆるセキュリティ脅威への対抗を講じるといった発想がない分、軽量で嘘みたいに高速に動作します。

これがOS(Windows)ですと、更新プログラムを適用するからと、ちょっと席を外した隙にファイルの保存もせずに再起動されてしまい、使える様になるまで何時間か待たされることがたまにありますが、Windows7だと自動更新をオフにできるのでこうした心配はありません。

このように、古いバージョンだからといって、悪いことばかりではないのです。情報セキュリティの中で最も重視される「可用性:いつでも利用できること・・・例えば証券取引システムがダウンすると、可用性が損なわれた状態がセキュリティ上問題、といえます)」については、明らかに古い環境の方が上といえます。

 

「古い環境だから危険」ということではなく、利用している環境が何を優先しているかで、脅威としての認識が変わるに過ぎません。

「古い環境を使わざるを得ないが不安」という方は、無料・匿名で相談にのりますので、お気軽にどうぞ。