様々な課題に取り組んでいく中で、顧客の真のニーズがどのようなものであるかについて考えることに苦労しました。大学の課題では、ただ頼まれたことに対する解決策を提示して終わりでしたが、それらは根本的な原因を解決できていないということが分かりました。実際に書かれたり、言われたりした内容だけでなく、そこから読み解くことのできる新たな課題に対しても明確にする必要があります。問題解決するためには、顧客とのコミュニケーションを大事にし、独りよがりな自己満足で終わらずに、広い視野をいろいろな角度から物事をとらえる必要があると感じました。
私がインターンシップで苦労したことは、本質を考えるという事です。
私はこれまでの小中高大の学生生活では、問題が与えられて、その問題をいかにして解くか、という事をしてきました。ですので、自分で問題を設定するという事を経験したことがほとんどありませんでした。今思い返せば、自分で問題の設定をきちんとするべき場面はあるにはありましたが、それをしなければならない場面だとその時は気が付けなかったと感じました。
本質を考えるとは、私達が取り組んだ課題でいえば、顧客の真のニーズを考えるという事になります。顧客の真のニーズを考えるという事は、顧客の立場に立って考える必要があります。相手の立場に立つまでの情報収集や思考プロセスにおいて、様々な障壁にぶつかり、大変難しく感じました。
全体を通して、社長からレビューをいただいた時には、言葉の意味が曖昧であった部分をよく指摘されてしまっていた覚えがあります。言葉に限らず、わからないことがあった時には必ず人に聞くか調べるという癖をつけるまでが意外にも大変なことでした。わからないという感情一つにしても、自分はそれのしくみが分かっていないのか、それとも言葉の定義が分かっていないのか…など、多くの原因が存在しているので、自分をよく分析して現段階で調べるべきこと、聞くべきことをはっきりさせる必要があったのは苦労しました。
課された課題はどれも、普段の生活ではあまり使用しないものでした。明確な答えが無い課題に対して、どう話を進めていくべきなのかについて最初は悩みました。課題に取り組んでいくにつれて、そもそも何がわからないのかがわからないという状態に陥ったりもしました。その状況から脱するために、社員さんからのアドバイスを参考に、自分たちが置かれている状況について、再整理を行いひとつずつ問題をクリアにしていくことがこのような課題に対する対応する手段の一つであるということを学びました。
私がインターンシップでもっとも学んだ事は、本質を考える重要性とその為に必要な思考プロセスです。
私が物事の本質を考える事が重要だと考えたのは、本質を考える力が無いと、自分自身で課題設定が行えず、言われた事だけしか出来ない社会人になってしまう為です。自分自身の就活での市場価値を高める為に、本質を考える力は強化する必要性があることを学びました。
また、本質を考える思考プロセスとして学んだ事は、本質を直接考えるのではなく、本質がありそうなところの周りから詰めていくという思考方法を学びました。いわゆる、「外堀を埋める」というものになります。この方法が私にとって良い学びとなった理由は、物事の本質を直接掴むのは、私にとって非常に難しい事だからです。具体的な思考方法については、課題の答えの一つになってしまいますので、ここでは言及は控えますが、学んだ方法により、課題で本質に近づく事が出来たという実感があります。
このインターンシップを通して多くのことを学ばせていただきましたが、特に印象に残っているのは、上司に報告する際には「自分の意見」と「自分の考え」は、はっきり区別する必要がある、ということです。自信がない時には、事実を述べる際でも語尾に「~と思います。」とつけてしまうことが多々あると思います。しかし、これでは述べている事柄が自分の考えなのか、自分の意見なのかがわからなくなってしまうため、事実を述べる際にはきちんと「~です。」と言い切る必要があります。私は事前学習の際にこの注意を伝えられていた記憶があったのですが、無意識のうちに「~思います。」を多用してしまっていたらしく、指摘をされてしまいました。事実を述べる際には自信を持ち、事実をそのまま伝える意識をしっかり持って「~です。」と言い切ることが大切です。
またマナーの面に関して、これは私の場合が特別であったのかと思いますが、先にインターンシップを行っていた先輩の学生がいらっしゃったおかげで、挨拶などの基本的なマナーの面に関しては先輩に倣って身につけていくことができました。そして、メールマナーなどは不安な点が多いかと思いますが、自分で調べたり、今までにいただいたメールを参考にしたりして自分なりに慣れていくことができたので、もし心配に思っている方がいらっしゃったら、安心して欲しいと思います。
10日間インターンシップに参加してみて、まず最初に思ったのは社会人として働くことの大変さです。日々の自分の生活がどれだけ時間を持て余しているかを痛感しました。
これまでの学校生活では取り組まないような課題を行っていくのは、かなり大変ではありましたが、それと同時に新鮮味も感じることができ、比較的楽しみながら実習を行うことができました。また、1つの課題に対して4日間かけて行うことも初めての経験でした。実施した課題は、システム開発における上流工程のものであったため、プログラミングなどといった技術系のスキルを学ぶことはできませんでしたが、当初思っていたよりもずっと多くのことを学ぶことができました。このインターンシップで培った、思考力や対応力など多岐にわたる能力をこれからも継続して身に着けていこうと思いました。
私にとって、インターンシップで過ごした10日間は、これまでの大学生活の中でもっとも学びになった10日間といっても過言ではありません。
本質をここまでよく考える必要が有るという状況はこれまで、ほとんどなかったので、非常に貴重な経験となりました。
私は、大学院進学を希望しており、大学院在学中に何を得るべきか明確にする為に、インターンシップに参加しました。
ここでの本質に対して向き合った経験は、大学院在学中の研究活動に大いに役立つと思います。
課題の取り組みは極めて大変でしたが、多くの事を学ぶことにつながりました。これからインターンシップに参加する方は、どうか頑張ってください。心から応援しております。
私は現在デザインという学問を学んでおり、こういった顧客に対して提案をするような仕事に関してはある程度の自負がありました。デザインの定義の中には目的を達成するための計画であるという解釈があり、その解釈は今回のインターンシップの研修内容と一致すると考えたためです。今回、私はこの考えを念頭に置いてインターンシップに参加したわけなのですが、結果としては自分の力不足を十分に思い知った研修になりました。顧客の立場に立って、顧客のことを考えて企画を提案する、などの言葉だけでは簡単なふうに聞こえてしまいますが、実際に顧客の問題を解決するという場面でこの言葉を実現させようとしたときには、難しい課題が多く存在するということを、このインターンシップ中の課題で深く思い知りました。これだけではなく、社会的な仕組みの理解不足、ビジネス上での意図を伝えるコミュニケーションの難しさなどにもとても苦しみました。しかし、これらの中でも現状の自分たちで改善できる問題点は存在していて、実際にそれをインターンシップ担当の方から指摘された時には気をつけることで改善することができました。社会経験の少ない大学生にとって難しい課題が多く出るかと思いますが、現状の自分の課題を見つけるチャンスだと思って、インターンシップに臨むとよいと思います。