初心者でも違和感無く使えるワークフロー(医薬品販売会社)


サーバ等新規投資0のまま、全てExcelで実現

1.導入前
製品の仕様を変える際、単に一部だけ変えればよいわけではなく、関連部署・社外関係者への通知や、社内への然るべき承認等が必要になります。
従来は、全て紙による稟議書等で管理されていましたが、戻ってくるまでの時間が長く、かつ「どこで滞っているか分からない」ため、催促もできない状況でした。これでは、タイムリーな商品企画も行えません。

2.導入の経緯
当該業務の関係者は、営業現場の人など多様であり、必ずしもPCの扱いに精通している人ばかりではありません。また、どこを変更するかによって、承認を求める相手や関係する部署が異なります。
製品はかなり頻繁に仕様変更がなされるため、通年では数百回同じような稟議が回されることになり、ミスと時間ロスによる無駄を誰もが感じながらも、一部の人がPCに慣れていない等の理由により、手を打てずにいました。
そんな折、普段レポート作成に使っているExcelだったら実現可能ではないかということになり、検討することになりました。

3.当該システムの概要
今回開発したシステムは、ワークフローをExcelでコントロールしようとするものです。
具体的には、ある工程で手続をした後、承認や次工程へ処理を自動的に回してしまおうとするものです。
まず、コンピュータシステムに慣れていない方でも使えるよう、極力アレルギーを感じさせないような工夫が必要です。
そこで、もともと、紙ベースで運用していた時のレイアウトを、Excelシートでほぼそっくりに再現しました。

これによって、普段見慣れたレイアウトそのものとし、導入時の抵抗感を幾分か和らげることができました。
更に、起票部署→承認者→次工程記入者→更に次工程記入者・・・・ のように、段階的に記入を進めますが、間違って他部門が書くべき箇所に記入しないよう、部署毎に登録する内容だけの画面構成としました。

記入が終わったら、自動的に「次の部署」へ回します。
次工程の担当者は、自分の部署分のみを記入し、あとは同様に次工程へ回します。
こうして、管理者からは、どのフォルダにファイルがあるかによって、進捗を把握することができるようになりました。

なお、同一部署に複数の工程があったり、差し戻されるケースもあるので、実際には工程単位で画面を作ってあります。

4.Excelでワークフローを作る意味
ワークフローシステムは、これまでにもブラウザベースのものなど、数多く発表されています。
他のワークフローシステムとは決定的に異なる点に、「Excelのシートなので、メモ書きや着色が可能」な点が挙げられます。
例えば、次工程への申し送りが必要な場合、吹き出しやコメント機能を使って記入することもできます。

※本システムでは、メール送信機能があるため、シートへの記入はできないようにしました。
また、自由にコピー&貼り付け等ができるため、他の資料へ再利用することも容易です。

 
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